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【感想】勝ち続ける意志力 世界一プロ・ゲーマーの「仕事術」

はじめに

勝ち続ける意志力 (小学館101新書)

勝ち続ける意志力 (小学館101新書)

この本は、世界一賞金を稼いだことでギネスブックにも載ったり、奇跡の大逆転劇として有名な戦いを演じた、プロゲーマー梅原さんの著書である。主に彼のゲームへの向き合い方やその半生について描かれている。

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印象に残ったところメモ

どうやって勝ち続けるか?

一貫して、「いかにして勝ち続けるか?」に焦点を当てている。一回まぐれで勝つということは割といろんな人にできることだが、継続して勝ち続け、トップでいるためには行き当たりばったりの戦法などではだめだという考えだ。

勝ち続けるためには、勝って天狗にならず、負けてなお卑屈にならないという絶妙な精神状態を保つことで、バランスを崩さず真摯にゲームと向き合い続ける必要がある。

そしてトップにいるからこそ、かつての自分に打ち勝ち、新しい方法を模索し続けることが重要だとしている。

かつて生み出した戦術に頼らない覚悟と、新たな戦術を探し続ける忍耐があるからトップにいられるのだ。

人の目を気にしないこと

自分の人生にそれほど影響のない人の気持ちを気にかけていたら、自分らしい振る舞いなどできるはずもなく、本来やるべき行動を継続できない。

梅原さんは別の視点から、努力を継続している人こそ周りの目なんて気にしないんだというスタンスを取っている。確かに人の目を気にせず、人の評価を気にせずに自分を高めることができるのは素晴らしく楽しい。

これまでの経験から、諦めなければ結果が出るとは言い切れない。だが、諦めずに続けていれば人の目が気にならなくなる日が来るのは確かだ。そして、人の目が気にならない世界で生きることは本当に楽しい、と確信を持って断言できる。努力を続けていれば、いつか必ず人の目は気にならなくなる。

目的と目標は違うという話

大会で勝つこと自体を目的にするのではなく、これはあくまで目標である。結果だけを求めた結果良い成績に繋がったことなはいと述べている。そして、最後に自分がゲームを続ける目的としては、勝利よりも自身の成長として捉えることで、平常心を失わずモチベーションも維持している。

勝つことより成長し続けることを目的と考えるようになった。ゲームを通して自分が成長し、ひいては人生を充実させる。いまは、そのために頑張っているんだ、

自身の成長を目的としているから、勝利して結果を出したから休むということはないし、逆に1日に頑張りすぎるということもない。日々継続することで少しづつの積み重ねから自分の成長を生み出す。評価基準が他者依存ではないために、モチベーションも持続している。

大切なのは時間を費やすことではなく、短くてもいいからそれを継続し、そのなかに変化や成長を見出すことだ。

感想

小学校の頃から、好きなことをやっていない周りのクラスメートに疑問を感じ、それでいてなおゲームばかりをしている自分に対しても「このままでいいのか?」という疑問を投げかけ続けるというのはすごい早熟だなと思った。自分が小学生の頃にそんなこと何も考えてなかったな... ただ、そのような常に現状を疑う力を持っているからこそ(そしてその悩みと戦い続けてこそ)、若くして世界一のプレーヤーになれたという面もあるのかなと思う。

一貫して主張しているのは、「続ける大事さ」。羽生さんも「決断力」で述べていたが、日々継続した努力をできる人間が最後には勝つということを主張している。小さくても、毎日の努力を無理せずに続ける。そして自分の成長を幸せに感じる。そんな人間に少しでも近づきたいと思った。